August 25, 2006

学校では教えてくれないエンジニアリング英語 #1

ソフトウェアエンジニアリングの現場で使うような英語って、たまにクセがあったりしてわかりにくかったりすることってありますよね。年に半分程度US出張も含めて外資系で1年半やってきた経験から、エンジニアの日常会話で使う英語を解説していくシリーズを不定期連載してみようかとおもいました。

よく海外在住の日本人ブロガーの方が同じような企画やってますが、エンジニアリングに直結したのは少ないかなとおもったので。あと当然ですが、僕はネイティブじゃなく、業務やら日常会話やらで覚えてきた内容をもとに書いているので間違いがあれば指摘は歓迎です。

第1回の今日は、記号の読み方。最初、結構とまどったんですよね。

"-"

"-" をなんと読むか。日本人だとハイフンが多いでしょうか。アメリカ英語では、"dash (ダッシュ)" と読みます。"minus (マイナス)" でも通じるけどダッシュのほうがおおいかなあ。単語の間にあると dash で、- が単語の先頭にあると minus、といってもいいかも。hyphen 通じるかもしれないけどあまり使っているのを見たことがない。

"foo-bar" は「フー・ダッシュ・バー」
"ls -l" は「エレス・マイヌスエゥ」

みたいな感じ。余談ですが a と u の発音の違いを意識するために、基本 "u" は "ゥ" と読むようにしてます。bug は「バグ」じゃなくて「ブゥグ」。

_ は普通に underscore で OK.

#

# は「シャープ」と読んでしまいがちですが、音楽記号の #「シャープ」と ASCII コードの # はUnicodeでは別のコードポイントであることからもわかるように、れっきとした別の文字。Microsoft の C# が ASCII の # を使っているのは、# が ASCII コードで sharp に字が似ているから、という理由らしい。via Wikipedia

で、アメリカではなんて読むかというと基本的には "Hash mark". 文脈に応じて "Number" や "Pound" と読むこともある。

foo#bar は "foo hash mark bar"
#123 は "Number one twenty-three"
#plagger は "Pound plagger"

よりくわしくは Wikipedia: Number Sign にて。

*

* は「アスタリスク」ではなく、"star" あるいは "star mark"。星(★)に似てるからですかね。

.

英語の末尾に使う記号「ピリオド」ですが、アメリカ英語では "dot" あるいは "point"。

foo.html は "foo dot html"
2.0 は "two point oh"

まあこの辺は Web 2.0 やらなんやらで日本でも聞きなれてきているかもしれませんが、数字の 0 を oh (オー) というのも最初はとまどうかも。zero といってもいいけど、アメリカ人で数字の中の 0 を zero という人はほとんどいない。逆に1個もモノがない状態を "zero state" といったりします。

"We should display a fancy error message if the database is in zero-state." (データベースに1個もエントリがなかったら、こぎれいなエラーメッセージを出さないとね)

ということで、記号の読み方はあんまりエンジニアリング関係なかったですが、結構最初はとまどったなぁという紹介でした。

次回以降に向けて質問とかあったらコメント欄や Email miyagawa at gmail.com までお気軽にどうぞ。不定期なので1回目で企画倒れする可能性もなきにしもあらずですが ... ネタはもう少しあるので3回ぐらいは少なくともやるとおもいますw

Posted by miyagawa at August 25, 2006 04:48 PM | Permalink | Comments (10) | TrackBack(0)
Comments

勉強になりました。シリコンバレーで101号線をワン・ゼロ・ワンという人はいないですね。やはり、「ワンノーワン」といった発音でしょう。
ところで、C#はどう発音しているのですか?「シーシャープ」それとも「シーハッシュ」ですか?

Posted by: だるま on August 26, 2006 11:22 AM

ナーイス!!!ここにあるの全部、最近失敗やらかした。w
知識としては知ってるはずなのに、刷り込みが長いからパッと出てこないんだよねぇ。。。
というわけで次回も期待してまーす。とプレッシャーかけてみるテスト。

Posted by: kenn on August 26, 2006 11:44 AM

逆に日本での言い方・読み方が勉強になります!

でも、バグはバグだと思います…。イギリス英語?!

Posted by: izu on August 26, 2006 12:47 PM

> だるまさん
C# は C sharp です。MS いわく、
It's not the "hash" (or pound) symbol as most people believe. It's actually supposed to be the musical sharp symbol. However, because the sharp symbol is not present on the standard keyboard, it's easier to type the hash ("#") symbol. The name of the language is, of course, pronounced "see sharp".
だそうで。http://msdn.microsoft.com/vcsharp/support/faq/default.aspx

> エジケンさん
プレッシャーどうも。ネタ提供も歓迎します!

> izu さん
まぁ、カタカナで書くと bug はバグなんですが、、、無意識にしていると bag 発音になっちゃうので、u が入る単語は極力 u を強めに言うようにしてます。

イギリス英語は基本、よく聞き取れません。来週からロンドンでカンファレンスですが心配です。

Posted by: miyagawa on August 26, 2006 01:00 PM

はじめまして。エンジニアリング英語ネタということで出てきました。
映画の「007」。日本語だと「ゼロゼロセブン」と読み下してしまっているのが誤解を招く一番の原因ではないかと。日本でもdouble-oh-sevenという読み方で普及していれば、また違ったかと思うんですが。

*と#は電話では0の両隣にあるので、"star"と"pound"と読むってことがわからないと、電話をかけて留守電だったりすると、メッセージが残せない(あるいは自分宛の留守電なりvoice mailが取り出せない)というのは結構ありがちな気がします。

Posted by: mfunaki on August 28, 2006 10:23 AM

USの人はルーターをラウターと言いますね。
デフォルトルートもデファルトラウト。

#新種のマスじゃないよ

Posted by: Luke on August 28, 2006 06:56 PM

勉強に、参考になります。

是非、連載してください。

Posted by: やまざき on August 29, 2006 06:00 PM

参考になりましたー。

数学記号などでもたまに困ってしまいます。

Posted by: Rat by Yusuke Koishi on September 8, 2006 04:39 PM


> "ls -l" は「エレス・マイヌスエゥ」

I read that as "L S L": 「エルエス・ダッシュ・エル」. English is confusing :(

~jrockway

Posted by: Jonathan Rockway on October 21, 2006 04:43 AM

こういったSite,感謝します。参考になりました。

#記号,よく迷います。でもどうしてホテル(Hiltonは間違いなく)では,電話の#記号をpound signというのでしょうか?

教えていただければ幸いです。

Posted by: HTakeuchi on May 18, 2010 06:38 AM
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